はじめに
離れて暮らす親の家を安全にしたい。でも「今のままでいい」「変える必要はない」となかなか話が進まない…。
そんな経験はありませんか?
「年を取ると頑固になる」と言われがちですが、本当にそうなのでしょうか?
今回は、“変えたいけど変えられない”という親世代の本音に寄り添いながら、住環境の整え方について考えてみましょう。
高齢者の「変えたくても変えられない」理由とは?
高齢者が住まいを変えることに躊躇する理由には、以下のような気持ちが隠れています:
- 「今の生活でなんとかやれているから」
- 「新しい環境に慣れる自信がない」
- 「家族に迷惑をかけたくない」
- 「誰にどう頼んだらいいかもわからない」
つまり「変えたくない」わけではなく、**“どう変えたらいいのか分からない” “変化に対応できるか不安”**という気持ちの方が強いのです。
実際は…整えることで“笑顔”になる人も多い
これまで関わったお客様の中でも、
「段差に手すりをつけただけで外出がラクになった」
「浴室にマットを敷いて転ばなくなって安心した」
など、小さな変化でも生活がガラッと変わり、**“やってよかった!”**と笑顔になるケースがたくさんありました。
最初は不安があっても、「やってみたら暮らしが楽になった」と実感できると、気持ちも前向きに変わっていくんです。
家族ができる「声かけ」と「寄り添い方」
✔ ポイントはこの3つ:
- 「ここ危なそうだったよ」など具体的に伝える
→ 自覚しにくい危険にも気づいてもらいやすい。 - 「一緒に見てみようか?」と並走する姿勢を持つ
→ 押しつけではなく、安心して相談できる関係に。 - 「こんなサービスもあるみたいだよ」と選択肢を示す
→ 高齢者は情報に触れる機会が少なく、提案されると動きやすい。
利用できるサポートサービスの一例
高齢者の住環境を整えるためには、こんな支援があります:
- 地域包括支援センター:住宅の安全確認や相談が無料で受けられる
- 福祉用具レンタル:手すりや浴槽用椅子などを短期間だけ試せる
- 住宅改修の助成制度:介護保険で工事費の一部が支給されることも
- 整理収納のサポート業者:プロが一緒に片付けを手伝ってくれる
「手すりつけたいけど業者がわからない」
「親が嫌がらないかな…」と迷ったときも、まずは**“相談だけでも”**というスタンスで一歩踏み出せるといいですね。
まとめ|不安の先には「暮らしやすさ」と「笑顔」がある
高齢者が住まいの変化をためらうのは、「変えることで困るのではないか」という不安があるからです。
でも実際には、住環境を整えることで生活の質がグッと上がり、笑顔が増えるケースはたくさんあります。
「どうすれば負担なくできるか」
「どこまでなら手伝えるか」
その視点で、小さな整備から始めてみるのがおすすめです。
次回予告
次回は、「親が片付けたいと思っていても、なかなか片付けられない理由」について深掘りします。
整理された家がなぜ“安全”につながるのか、その理由と片付けの第一歩もご紹介していきます。
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