はじめに|「布団だから起き上がりが大変」は多くの人の悩み
高齢者の中には、長年の習慣からベッドではなく布団で寝続けている方も少なくありません。
しかし、布団生活には「起き上がりにくさ」がつきもの。
体の柔軟性や筋力が落ちてくると、布団からの立ち上がりは毎日の負担になります。
「腰に力が入らない…」「膝が痛くてスムーズに起き上がれない…」
そんな声を、リハビリの現場でも何度も耳にしてきました。
そこで今回は、布団派の高齢者が無理なく安全に起き上がるための工夫をお届けします。
なぜ布団からの起き上がりはつらいのか?
布団から立ち上がる動作は、実は次のような要素が複雑に絡んでいます。
- 低い位置から身体を起こす動作が増える
- 腕で床を押す力や体幹の安定性が求められる
- 膝や腰に負担が集中しやすい
ベッドと比べて床面が低いため、どうしても「よっこらしょ」と力を入れる動作になりがち。
筋力や関節の柔軟性が落ちていると、転倒リスクも上がってしまいます。
工夫①|布団の下にマットレスを敷いて「高さ」を出す
布団のままでも、マットレスや畳ベッドなどを活用して高さを出すことで、起き上がりの負担を軽減できます。
特におすすめなのは、以下のようなタイプ:
- 10cm〜15cm程度の「厚めの折りたたみマットレス」
- 低反発ではなく反発力があるタイプ(沈みすぎない)
高さが出ることで、起き上がる動作が「床から」→「台から」になるため、
足腰の弱い方でも少ない力で立ち上がりやすくなります。
工夫②|起き上がり補助の持ち手を使う
寝返りや起き上がりに不安のある方には、**布団でも使える「自立支援グッズ」**が役立ちます。
おすすめは、以下のような持ち手タイプ:
✅ 布団用・置き型手すり(ベッドなしでも設置可能)
✅ 滑り止め付きでズレにくい設計
✅ 床を傷つけにくい素材
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工夫③|家族のサポートを“腰痛予防”の視点からも
家族が介助する場合も、布団からの介助は体への負担が大きくなりやすいです。
- 腰をかがめた姿勢が続く
- 無理に引っ張ると相手も自分も危険
そのため、環境の工夫で自立できる仕組みを整えることが、
介助する側の身体も守ることにつながります。
おわりに|「ベッドへの切り替え」だけが正解じゃない
もちろん、将来的にはベッド生活への移行が正解の選択肢であるとは思います。
ただし、高齢者本人の「布団が落ち着く」という気持ちも尊重しながら、
今の生活の中でできる工夫から始めてみることが大切です。
「まだ変えたくない。でもちょっとつらいかも」
そう感じている方に、無理なく使える工夫をぜひ届けてあげてくださいね。
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