姿勢矯正バンドを買ったことのある高齢者は多いですが、実際に続けられた方は少ないのではないでしょうか。その理由と、無理なく快適に生活できる工夫について解説します。
姿勢矯正バンドってどうなの?
リハビリ・整体の仕事をしていると、高齢の方やそのご家族から
「姿勢矯正バンドってどうなんですか?」と聞かれることがよくあります。
テレビや通販でもよく紹介されていますし、「これを着ければ背筋が伸びるんじゃないか」と思って買った方も少なくありません。
実際に使った高齢者の声
ところが、実際に高齢者の方にお話を伺うと、続けている方はほとんどいません。
「きつくて長時間つけていられない」
「背中を無理に引っ張られて疲れる」
「面倒になってやめてしまった」
こうした声が多く、買ったもののタンスの奥に眠ってしまうケースがとても多いのです。
なぜおすすめしにくいのか
高齢者の多くは、円背(背中の丸まり)や関節の硬さがあります。
その体に対して、矯正バンドで強制的に背筋を伸ばすと、かえって肩や腰に負担がかかり、痛みや不快感につながることがあります。
「姿勢を良くしたい」という思いは大切ですが、無理に正しい姿勢に戻すことが体に優しいとは限らないのです。
本当に大切なのは「快適に過ごせる工夫」
姿勢を直すことよりも、毎日の生活を快適に過ごせる工夫の方が、健康にとって意味があります。
たとえば、
- 椅子や机の高さを調整してラクに作業できるようにする
- 調理や洗い物の途中に休める椅子をキッチンに置く
- 肩や腰をやさしく動かす体操を少しずつ取り入れる
無理なく姿勢を意識できるおすすめグッズ
無理に体を締めつけるバンドよりも、**「座るだけで背すじを意識できるグッズ」**の方が取り入れやすいです。
- 背当てクッション(ランバーサポート)
椅子の背もたれに置くだけで、自然と背筋が伸びやすくなります。座るたびに「少し意識しよう」という感覚が持てるので、高齢者にも続けやすい工夫です。
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- バランスクッション
座面に置くとほんの少し不安定になることで、体幹を自然に使いやすくなります。無理に矯正するのではなく「座っている間に体が動く」ことで、姿勢の意識づけにつながります。
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こうしたグッズなら、無理なく「気づいたときや気づく機会をアイテムを通して姿勢を意識する」習慣をつくりやすいです。
まとめ
「姿勢矯正バンドってどうなの?」という質問はとても多いですが、実際に高齢者の声を聞くとおすすめしにくい理由がはっきりしています。
- 買った人は多いけど続かない
- 不快感や疲れにつながりやすい
- 無理に矯正するより、生活をラクにする工夫が大切
姿勢を良くすることよりも「安心して快適に過ごせること」が、健康にとって本当に必要なことです。

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