車椅子が届いた日、真っ先に「あれがない」と気づくものがあります。本体の使い心地は、実は周辺アイテムでかなり変わります。この記事では、優先度の高い順に5つ紹介します。全部そろえる必要はありません。上から2つで十分な方も多いです。
① クッション(優先度:最高)
これだけは、本体と同時に用意してください。多くの車椅子のシートは薄い布1枚です。そのまま座ると体重がお尻の一点に集中し、30分もすれば痛みが出ます。
注意点は、「柔らかければいい」ではないこと。柔らかすぎる座布団で沈み込むと、骨盤が後ろに倒れて姿勢が崩れます。選び方は車椅子クッションの記事で詳しく解説しました。クッションを敷いたら足置きの高さも調整し直すのを忘れずに。
② 膝掛け・ブランケット(優先度:高)
座っている人は、歩いている人よりずっと冷えます。自分で体を動かして熱を作れないうえ、足が下がったままなので血の巡りも滞りやすい。押している家族が「ちょうどいい」と感じる気温でも、座っている本人には寒いことがよくあります。
選ぶときは、ひざ丈より少し長く、床に垂れないものを。長すぎるブランケットは車輪に巻き込まれることがあります。留め具やクリップ付きなら、ずり落ちも防げます。
③ 反射材・ライト(優先度:高。ただし夕方に外出する方限定)
車椅子は座った姿勢のぶん、歩行者より背が低く、車のドライバーから見つけにくい存在です。夕方の通院や散歩があるなら、反射材を背もたれの後ろやフレームに付けてください。数百円でできる対策としては、効果が大きいものです。
④ 荷物をかけるフック・バッグ(優先度:中)
買い物袋を握ったまま車椅子を押すのは、地味に危険です。片手がふさがると、段差でとっさに支えられません。背もたれの後ろに掛けられるバッグやフックがあると、両手が空きます。
ただし後ろに重い荷物を掛けすぎると、車椅子が後方に転倒しやすくなります。本人が乗っていない状態でハンドルに荷物を掛けると、それだけで倒れることも。「本人が乗っているときだけ、軽いものを」が鉄則です。
⑤ 車椅子カバー(優先度:低。屋外保管の方だけ)
玄関に置き場がなく屋外に置く場合は、カバーがあると寿命が変わります。雨でフレームがさびるだけでなく、紫外線でシートや樹脂パーツが硬くなって割れやすくなるためです。屋内保管なら不要です。
番外|雨の日に外出するなら、レッグカバー
傘をさして車椅子を押すのは、片手がふさがるうえに本人の足元まではカバーできません。乗っている方は自分で傘の角度を変えられないので、膝から下がびしょ濡れになりがちです。濡れて体が冷えると、その後の体調にも響きます。
通院など「雨でも行かなければならない外出」があるご家庭は、足元を覆うレインカバーがあると安心です。
意外と忘れられている「点検」も必需品です
アイテムではありませんが、同じくらい大事なので書いておきます。月に1回、この3つを見てください。
- タイヤの空気圧:減ると押すのが急に重くなり、ブレーキも効きにくくなります
- ブレーキの効き:タイヤの摩耗や空気圧で効きが変わります。乗り移りの安全に直結します
- シートのたわみ:布がハンモック状にたるむと、姿勢が崩れる原因になります
レンタルなら、これらの点検と修理は事業者がやってくれます。購入した場合は、この3点だけご家族で見てあげてください。
よくある質問
Q. 全部そろえるといくらぐらい?
クッションが数千円〜2万円、膝掛けと反射材とバッグで合わせて数千円が目安です。ただ、まずはクッションだけで十分なことが多いです。使ってみて「これが不便」と感じたものから足していくほうが、無駄が出ません。
Q. クッションも介護保険で借りられますか?
車椅子をレンタルしている方なら、クッションも付属品としてレンタルできる場合があります。体に合わせて選定してもらえるので、購入前にケアマネジャーか福祉用具事業者へ確認してください。
まとめ
- まず用意すべきはクッション。本体と同時でちょうどいい
- 座っている人は冷える。膝掛けは車輪に巻き込まれない長さで
- 後ろに重い荷物を掛けない。月1回の空気圧・ブレーキ・シート点検を習慣に
車椅子本体の選び方は親に車椅子を買ってあげたい家族へ、レンタルとの比較はレンタルと購入どっちが得?をどうぞ。

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