「実家に電話したら、親が昨夜転んでいたことを後から知った」——一人暮らしの親を持つ方から、病院で何度も聞いた話です。
夜の転倒対策は、「環境を整える」と「異変に気づける仕組み」の2段構えで初めて機能します。片方だけでは穴が残ります。この記事では、今週末の帰省でできることから順に解説します。
夜の転倒は「発見の遅れ」が一番の問題です
昼の転倒と夜の転倒の違いは、転びやすさだけではありません。誰にも気づかれない時間の長さです。一人暮らしで夜中に転ぶと、朝まで、場合によっては翌日の電話まで、誰も気づきません。
そして高齢者の夜は、転倒の条件がそろいやすい時間帯です。夜間のトイレで急に起き上がると血圧が追いつかず、ふらつきます。部屋は暗く、足元は見えません。体はまだ半分眠っています。
私が現場で何度も聞いた「発見のされ方」
病院で働いていると、「倒れて動けなくなっているところを、近所の方が見つけて通報してくれた」という経緯の入院を、本当に何度も耳にしました。助かった方の多くは「たまたま」気づいてもらえた方です。たまたまに頼らず、気づける仕組みを先に作っておく。この記事で伝えたいのはそれだけです。
まず環境から|帰省したときにできる3つ
1. ベッドからトイレまでの動線に物を置かない
夜中に通る道は1本だけです。その動線上の延長コード、床の雑誌、ずれやすいマットを片付けてください。これだけで夜のリスクは目に見えて減ります。
2. 人感センサーライトを廊下とトイレに
「電気をつける」という動作自体が、暗闇での手探りを生みます。人が通ると自動で点くセンサーライトなら、その手探りがなくなります。電池式で貼るだけの製品なら数千円、工事も不要です。
3. 布団よりベッドを検討する
床からの立ち上がりは、夜間のふらつきが最も出やすい動作です。詳しくは布団よりベッド?高齢の親に伝えたい寝具の選び方で解説しています。
環境を整えても「気づけない」は残ります
ここまでの対策で転びにくくはなります。ただ、「それでも転んだとき、誰かが気づけるか」という問題は環境整備では解決しません。ここを埋めるのが見守りの仕組みです。
コンセントに挿すだけの見守りプラグなら、夜中の家電の使われ方から「いつもと違う夜」に気づけます。カメラと違って監視感がないため、親御さんに受け入れられやすい方法です。
→ au 見守りプラグ(公式サイトで仕組みと料金を見る)
転倒歴がすでにあるなら「駆けつけ」の検討を
過去1年に転倒歴がある方は、残念ながら再び転ぶ可能性が高いことが分かっています。次の3つのうち2つ当てはまるなら、異変時にスタッフが駆けつける警備会社型の見守りを資料から比較してみてください。
- この1年で転んだことがある
- 一人暮らしである
- すぐ駆けつけられる家族・知人が近くにいない
→ ALSOKの高齢者向け見守りサービス(無料で資料請求できます)
よくある質問
Q. 毎晩電話しているので十分ではないですか?
電話は「出られるとき」の様子しか分かりません。夜中に転倒した場合、翌朝の電話に出られなくなって初めて気づくことになり、発見まで時間が空いてしまいます。電話は続けつつ、電話が「つながらなかったとき」に確認できる仕組みを足すのがおすすめです。
Q. 緊急ボタンのようなものはありませんか?
多くの市町村に「緊急通報システム」という高齢者向けの制度があります。ボタンを押すと受信センターにつながり、必要なら駆けつけもあります。費用は自治体によって無料〜低額。親御さんの住所地の地域包括支援センターに「緊急通報システムはありますか」と聞いてみてください。
Q. 転んだことを本人が教えてくれません
隠すのは、心配をかけたくない気持ちと「弱った自分」を認めたくないプライドからで、責めても解決しません。「転んだこと自体は責めないから、教えてくれると助かる」と伝えたうえで、本人の申告に頼らず気づける仕組み(見守りプラグ等)を用意するのが現実的です。
まとめ|「転びにくい家」と「気づける仕組み」はセットで
- 帰省時にやる:動線の片付け・センサーライト・寝具の見直し
- 離れていてもやれる:見守りプラグで夜の生活リズムに気づける状態を作る
- 転倒歴があるなら駆けつけ型も比較する
見守りグッズの選び方は離れて暮らす親の見守り、何を選べばいい?で詳しく比較しています。

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