「高齢者のスクワットは1日何回やればいい?」——この記事は、その疑問に数字でお答えします。
先に結論です。深くしゃがむスクワットは不要。「椅子からの立ち座り」を1日10回×2セットからで十分です。物足りないくらいが、続けられるちょうどいい量です。
結論|体力別の回数の目安
| 今の状態 | やり方 | 回数 | 頻度 |
|---|---|---|---|
| 立ち上がりに手を使うことがある | 手すりや机に手を添えて立ち座り | 5〜10回×2セット | 週3〜4日 |
| 手を使わず立てる | 椅子からの立ち座り(手なし) | 10回×2〜3セット | 週4〜5日 |
| 体力に自信がある | 浅い椅子・お尻が触れたら立つ | 10〜15回×3セット | ほぼ毎日でも可 |
セット間は1〜2分休みます。終わって「ややきつい」、翌日に疲れが残らない。この2つを満たす量が正解です。

深くしゃがむスクワットを勧めない理由
膝を深く曲げるほど、膝のお皿まわりにかかる負担は大きくなります。若い人のトレーニングなら意味のある負荷ですが、高齢の方の目的は「立つ・歩くを維持すること」。それなら、生活動作そのものである「椅子からの立ち座り」で目的は果たせます。病院のリハビリでも、下肢の筋力練習の基本はこの立ち座り運動でした。
安全なやり方|椅子と机を使う
- 肘掛けのない安定した椅子を用意し、前に机がある場所で行う(ふらついたら机に手をつける)
- 足を肩幅に開き、少しおじぎをするように体を前に倒してから立つ
- 座るときは「ドスン」ではなく3秒かけてゆっくり(この下ろす動きが一番筋肉を育てます)
立ち上がりがそもそもつらい方は、先に椅子から立ち上がれない原因と楽になるコツを読んでみてください。

やめるサイン・続けるコツ
- 膝の痛みが出たら中止。次回は回数を減らすか、座面の高い椅子に変える
- 強い息切れや胸の苦しさはすぐ中止。続くなら受診を
- 増やすのは月1段階まで。「10回×2セット」を1か月続けてから「×3セット」へ
- 歯磨きの後、朝食の前など、毎日の習慣とセットにすると続きます

続いていた人に共通していたこと
病院やデイで、運動が長く続いていた方には共通点がありました。やることと回数が明確で、無理をしていないこと。そして「やらないと弱る」を自覚を通り越して、「やらないと気持ち悪い」という習慣のレベルまで持っていっていたことです。歯磨きと同じ場所まで運動を持っていけたら、もう勝ちです。この記事の回数設定が控えめなのは、その域に届くための設計だと思ってください。
踏み台昇降とどっちをやればいい?
迷ったら「まず椅子スクワット、慣れたら踏み台昇降を追加」の順をおすすめします。立ち座りは筋力、踏み台昇降は筋力+バランスと持久力。役割が少し違うので、両方できれば理想的です。踏み台昇降の回数と安全なやり方は高齢者の踏み台昇降は1日何回が目安?で解説しています。
よくある質問
Q. 毎日やってもいいですか?
週4〜5日で十分です。筋肉は休んでいる日に強くなるので、毎日やるより「1日おき+ゆっくり丁寧に」のほうが効率的です。物足りない日は回数を増やすより、座るときの3秒をさらにゆっくりにしてみてください。
Q. 近くに机がなく、支えがないと不安です
椅子2脚を向かい合わせにして、片方の背もたれを支えにする方法があります。それでも不安な場合は、立ち上がり補助の手すりを使うか、まずは「座ったまま膝を伸ばす運動」から始めても足の筋肉は鍛えられます。
Q. 腰が痛くなってきました
立つときに「おじぎ」が足りず、腰を反らせて立っている可能性があります。鼻先が膝の上に来るくらい体を前に倒してから立つと、腰の負担が減ります。フォームを直しても痛む場合は中止して受診してください。
まとめ|生活動作こそ最高のトレーニング
- 深いスクワットは不要。椅子の立ち座り10回×2セットから
- 座るときこそゆっくり3秒。ここが一番効く
- 回数を増やすより、翌日に疲れを残さず続けることを優先
足腰の衰え全般が気になる方は足腰が弱ってきたと感じたら最初にやることもあわせてどうぞ。

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